忍者ブログ
(略称:竹筬研究会)
[80] [79] [78] [77] [76] [75] [74] [73] [72] [69] [68]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。




 7月9日、福島県会津のからむし織の里・昭和村へ竹筬の調査も兼ね特別講習で訪ねました。昭和村は竹筬研究会が竹筬を依頼されている越後上布・小千谷縮にからむし(苧麻)を栽培し提供している本州における唯一の生産地です。上布といわれる繊細な織物は越後と小千谷といった織産地で昭和村の苧麻を苧績みし織られていますが、その昭和村では素朴な昔のからむし織が残っていました。からむし織の里のからむし工芸博物館ではからむし織に使用されている地機と竹筬を拝見、昔ながらの地機専用の竹筬が修理をしながら実際に織姫交流館や地元の方達のからむし織に使用されています。それに近い竹筬は以前名古屋の九鬼良孝さんより提供され、その地機の竹筬が現在実際に使われていた事実は驚きで、そのことは帰りに寄った文化庁の文化財調査官の方々にもお伝えしました。越後からの試作竹筬のための参考竹筬が現在の高機用と同じでしたから、もう一度地機用の竹筬は見直さないといけないのではと思います。竹筬研究会の今後の研究として、地機用の竹筬復興も課題になりそうです。昭和村からむし生産技術保存協会から、地機用の竹筬修理を依頼され、その修理技術も研究会の課題になりそうです。その資料として昭和村在住の会津地方で百年、2百年の古民家解体と再生普及そしてペンションをしておられる會津古木屋の小林政一さんに会津地方の地機用の竹筬・カマチ・長刀杼を依頼し、それらは現在出所も含めて研究会に届いております。そんな今回の昭和村の成果を持って、越後上布・小千谷縮への竹筬調査復興へとつなげていきたいと思います。小林さんには古い地機や機道具も探していただけ、またご夫婦には野生の日本茜を苧麻同様、畑での栽培をお願いして帰ってまいりました。

■竹筬に関するご要望ご意見をお聞かせ下さい
 現在、竹筬研究会では技術の伝承から、より具体的な竹筬を譲れる状態になりつつあり、その一つの区切りが来年3月13日(金)〜15日(日)の試作竹筬による織物展で、すでに試織された方より竹筬を譲って欲しいといわれておりますが、もう少し試織回数を重ねてからと考えております。それまでの半年間に出来つつある竹筬をどうするのか検討中ですが、皆様のご意見もぜひお聞かせいただければ幸いです。

2008.8.22 下村輝 記

染織と生活社『染織情報α』2008年10月号より


連絡先:
Tel&Fax 075-313-1348
E-mail takeosa200307@yahoo.co.jp
PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


トラックバック
この記事にトラックバックする:


忍者ブログ [PR]
最新CM
[10/05 今村(トリイ)]
[10/02 今村(トリイ)]
[10/02 さあや]
[09/11 今村]
[08/05 八柳 良介]
プロフィール
HN:
竹筬研究会:S.Y
性別:
非公開
QRコード
ブログ内検索
アクセス解析
カウンター