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(略称:竹筬研究会)
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 22年度の研究会の研修も、あと2回になり、ほとんどの正会員の方の自分用の竹筬製作も、最後の組み工程に入りつつあります。また、23年の芸術文化振興基金への助成金交付要望書の提出も終わり、その結果の返事待ちの状態です。この1年間の研究会の研修システムの中で、一番の朗報は、正会員・森武さんの竹筬羽引きの精度の高い技術の習得です。元・竹筬羽引きの職人さんで、制度を要求される千四百の筬羽を引いておられた特別会員・豊田義雄さんの一番きびしい筬羽検査に、まだ100%の合格ではありませんが、95%の精度の高い竹筬羽を引かれる森さんの現在の技術は、23年度の約半年の日々の研修と結果の積み重ねでクリアーできると私は確信を持って期待しています。すでに竹筬研究会・普及部で試験も兼ねて段階的に竹筬をお譲りしていますが、併せて、今まで研究会が製作した試織用竹筬の結果、そして森さんが引かれた筬羽が100%の確率で義雄さんの合格がいただけ、検査の必要性がなくなった時、研究会は次の目標、文化庁の助言と要望の織物産地(宮古上布・芭蕉布・久米島紬・久留米絣・小千谷縮・越後上布・結城紬)、そして八重山上布・大島紬などの試作竹筬に挑戦し、試織を依頼し、各産地が必要とする竹筬を製作できて初めて、本当に竹筬が復活したといえると思います。製作過程の問題としては筬羽引きの省力化、機械化をめざし、滋賀県の高島扇骨、京都の扇骨製造業者さんと連携をはかり、昔、竹筬羽の故郷であり当研究会の研修場所である岐阜県穂積町(現・瑞穂市)で唯一機械化されておりました義雄さんの筬羽引き機械の復活、また良い竹筬には良い竹材が必要ということで、去年末に京都の嵯峨の竹材を当っております。仕上げおよび焼き工程の精度も、森さんの筬羽引きの合格数により一段と向上すると思います。機械組み用のアサノ式編筬機のための歯車も製作でき、機械は調整しつつ組みができつつあります。いろいろな面で、竹筬復活が現実のものになりつつあります。中日新聞の岐阜支局から竹筬と職人さんについての取材依頼もあり、地元の応援と支持も良い形で得られつつあります。

 23年度の当研究会の目標は、良い竹材の確保、竹筬の作り手と使い手との連携、竹筬製作のための銑をはじめとする道具類の確保、そして竹筬作りを支えるネットワークの構築です。それらの実現も含めて技術の研修を重ね、竹筬復活を目指したいと思います。今後ともいろいろな情報とご意見、ご参加をお願いいたします。




(2011.02.23 下村輝 記)
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