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(略称:竹筬研究会)
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 11月20〜24日まで第11回目の竹筬展を横浜のシルク博物館で開催、2年に1度の博物館の公募展「第23回全国染織作品展」に合わせての関東での竹筬展です。試織をお願いしている皆様の新作が37点、旧作5点と会員自作の竹筬による約10点の計約50点と竹筬資料、現状をご覧いただけ、併せて公募展の入選作品約70点も鑑賞できる良い機会です。

 研究会のここ2年間の新しい試作竹筬の提供は約10点未満、それは今一番の難問、竹筬の質と筬羽検査が唯一できる職人・豊田義雄さん(96歳)の、ご高齢による検査不可能な状況で、その後は会員の自主検査で試作竹筬を製作し提供しています。特に今回の竹筬展では会員の西尾一三さんの薄羽の1500の筬羽での18ヨミの宮古上布と組替えでの竹筬ですが、鯨寸間49羽の小千谷縮の織布に注目しています。18ヨミは今の宮古では、績める苧麻の太さは14ヨミが限界なのですが、昔の18ヨミでの糸を手持ちの方よりご相談を受け、竹筬2枚を失敗(割れること)を覚悟で、薄羽の筬羽引きに挑戦し提供したうちの1枚で無事出来上がった宮古上布です。研究会としては竹材の不安はあるものの技術的には自信につながる前進だと思います。

 竹材は11〜12月に竹切りが始まり、どの産地が適しているのか、2〜3年の経過と結果待ちではありますが、福岡、島根、奈良、岐阜の使用結果から、より良い竹材へ1歩ずつ前進していると思います。研究会での私の仕事になりました、丸青竹の竹ベラまでの加工機械の改造と調整により16mm幅に全員が割った竹ベラを薄く剥ぐ機械化では職人さんから納まっていた剥ぎ竹よりも優秀な状態に剥ぐことが出来ます。また今は会員全員で苦労して16mm幅に割っている作業を機械化し、会員が楽にきれいで正確に割ることができる改造と調整にも、ほぼ目処がつきました。機械化で以前の職人さんと同等、またはそれ以上の仕事が楽で簡単に加工でき結果が出せれば、日本竹筬工業で唯一、筬羽引きの皮取りまでを機械化されていた義雄さんの機械の再現を次の目標にしたいと思います。そして良質で竹筬に適した竹材探し、加えて産地の職人さんによる試作竹筬の挑戦と結果を出すことだと思います。


(2014.10.17 下村輝 記)
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