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(略称:竹筬研究会)
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 25年度国宝重要文化財等保存整備費補助金申請のために基本活動を検討する季節になりました。今年一番力を入れたことは竹材、今まで入荷していた福岡の竹が毎年悪くなり、ご高齢で最後の切り出し職人さん(竹材店を通してのお話しで、直接の面識はなし)が人手の入っていない竹林より、3〜4年以上の真竹で、組織の密なねばり強く堅い竹を選別し、切り出す作業は大変で、さらに等研究会の幅と厚みと長さの竹ベラに加工し、1束500本で送っていただいていましたが、その500本の半数が幅不足や厚みの厚すぎ、皮に傷が入っていたりで、この竹材は練習用、自分用の筬、タテ糸本数1000本以下の筬密度の粗い木綿織物の試作竹筬用と限定しています。昨年11月、12月に切り出したNPO法人の奈良の竹、地元岐阜県の竹切り職人の竹、どちらも節が5〜6ヵ所の長竹で丸竹での入手です。電動丸鋸で節を落として円筒形の丸切り、それを16mm幅に割り、厚さ3mmに剥ぐ、本来竹切り職人さん、または竹材店が加入する作業が会員の作業として加わりました。これを今は会員の手作業でしております。

 次に力を入れたことはこの作業の機械化です。現在山口県萩市の竹加工機械メーカーと交流、山口行きが一つ加わりました。機械化の第一段階は円筒形の丸形の丸竹を規定の幅に割る機械、次は二つ割りと厚み3mmに剥ぐ機械でほぼ目処がつきました。ここからが本格的な機械化で、荒引き→二番引き→皮取りまでの義雄さんが使用され破棄された機械の再現で省力化と精度を目指します。竹材は、まだ乾燥具合も含め、処理方法を模索中ですが、最近の九州の竹よりは、岐阜、奈良の竹には手応えを感じております。さらに一段の向上を目指し、新たな竹材店にも今年11月以後の竹で切り出しをお願いしました。

 また今年入会の若い世代の研修生の参加は心強い限りで、後継者育成という観点からも、研修と研究を積んで、旧・日本竹筬工業の技術を次に伝えたいと思います。

 今年度、竹筬研究会では、全国の染織組合や団体で染織研修生を育成されている所に対し、3枚程度の試作竹筬を提供し、この10年間入手できなかった竹筬になじんでいただき、竹筬の良さを再認識していただけるよう活動してきました。25年度も同様の方向で進めていきますので、染織研修生を育成されている組合および団体は、竹筬研究会へご相談ください。


(2012.10.23 下村輝 記)
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