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(略称:竹筬研究会)
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 29年7月に「竹筬製作」が選定保存技術に選定され、竹筬研究会がその保存団体の認定を受けました。9月には国宝重要文化財等保存整備費補助金が380万円増額され、総額は980万円になりました。今まで会員のボランティアや持ち出し分を計算して折衝した結果、決定いただいたもので、具体的には事務費、年間約70万円、研修会場の使用料や材料、道具機械額の保管施設費130万円、人のために竹筬羽を引く会員の自宅研修費3人で約100万円弱、今までは各染織生産地の筬屋さんが担当していた部門がここ15年で0。今後は当会員が各産地の糸使いや筬の現況を知って竹筬製作するための各産地の調査費50万円、竹筬復活と頒布のためのより一層の試作竹筬製作に約50万円プラスで合計380万円の増額です。

 980万円は大きな仕事ができる金額ではありますが、逆の心配も大きなものになります。補助金980万円はその仕組み上、その年度が終わった(3月末)翌月の4月に入金されます。年度始め(4月)から年度末(翌年3月)の1年間の支払いや運営費は会が立て替えての支払い、980万円の資金をどう手当てするかは大きな問題で、銀行にも相談し、以前は内定通知書が担保で借入れも可能でしたが現在は無理、担保と保証人で借入れは可能でしょうが、誰がの問題と利払いが生じます。月払いや半年の元金均等割賦償還は月々の収入のない現状の会では不可能です。年度が終わり4月に入金があり、それで一括償還できても、同月に新年度の事業が始まり、資金が必要で、また借入れが必要になり、会の自己資金を確保しない限り、利払いがずっと続く事になります。980万円を月2%で計算して、年19万円の利息、年会費5千円38人分になりますし、元金の支払い延滞利子は10%以上で、どれも運営上、会にとって厳しく大きな数字です。

 そんな補助金の矛盾を抱えながら14年間やってきましたが、増額決定の9月からは徐々にではありますが、誰でも運営ができる会、とくに小嶋さんや小倉さんが運営していける体制作りに力を入れております。今までのボランティアや持ち出し分を会の仕事として対価を払い、その中から各自が会の出資金的な資金を蓄積できれば理想ですし、将来的には会自身の営業活動で資金蓄積ができれば、より会の力も付きますが、営業活動は赤字の営業リスクも生じますので、会の今後の大きな課題です。竹筬を製作する事は基本で一番大事な事ですが、それを製作する会をどのような方向で研修し、後継者を育成し、頒布に繋げるか、会の運営が重要になりますし、今回の増額はその部門を充実し、竹筬復活と染織産地への竹筬での貢献を期待されての決定と思っています。



(2017.12.22 下村輝 記)







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