忍者ブログ
(略称:竹筬研究会)
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7]



 試験用に依頼していた別府の竹が二店より入荷、A店には青竹で16mm幅割りで、2.5〜3mm厚のヘギ竹ベラです。加工結果はだめでした。ヘギ加工は機械で、入り部分は安定、しかし出は不安定、一番だめなのは竹ベラに縦割れが入っているのが半分あり、竹材として安心して使用できません。縦割れの原因は鉄製ローラーそのものか圧力の掛け過ぎかでしょうが、竹カゴ製作の方が竹筬の原料16mm幅の竹材を竹製ローラーのヘギ機に通したことが結果的に無理だったこと。加えて、青竹ではカビの問題があり、以前のように網代に組み長良川の堤防に1ヶ月間、自然乾燥することは実質的に無理と言えます。価格も以前に比べ6.5倍、これほど支払っても良質な竹材が入らない現実があります。

 B店には白竹(ソーダ類で湯炊き後、天日乾燥)と炭化竹(人工的に竹を固定し安定した状態に)、どちらも半割りの8mm幅でほぼ荒引きの厚さ1.5mm弱までに加工依頼、幅取りの精度は良。しかし厚みの精度は白竹では1.5mmの半分のものもあり、炭化竹も25%薄いものがあり、期待以下の精度でした。原料とはいえ、竹筬の筬羽の精度2/100と竹カゴの竹ひご作りの職人さんとの精度の違いを感じております。結果的には、青竹、白竹、炭化竹では白竹が現実的、ヘギ加工やさらなる加工を竹カゴ職人さんに依頼した結果は不満足で、研究会の購入し調整した割りとヘギ機械による加工が最良です。

 その後、出会えた宮崎の竹材から竹製品までの竹工芸店より、白竹のヘギなしの16mm割りの竹材3000本試験送付してもらいました。最初のサンプルは手割りでしたが、今回は菊割り器を使用、16mm幅は多少不安定ですが、研修場のゴムローラー式のヘギ機でヘギ加工し、割れにくさを含めた竹材試験をし、より良い竹材に出会いたいと思います。価格は白竹ではありますが、割りのみでヘギ加工なしで約1.7倍。以前、福岡の竹材店から来ていた竹材1本10円という価格は、その前の竹切りし加工していた職人さんの収入では若い人の仕事としては成立せず、後継者が0というのも理解できます。別府の竹も加工は不満足でしたが、竹材試験はしたいと思いますので宮崎同様16mm幅の割竹のみで送付してもらいヘギ加工しようと思います。



(2016.8.22 下村輝 記)

第13回「試作竹筬と織布展」は11月8日(火)〜12日(土)まで9:30〜17:00で横浜のシルク博物館で実施します。



翌日の13日(日)は下村ねん糸のレクチャー、午前と午後の部を実施いたします。
PR




 6月号でも述べました補助金の資金は借入金、有志出資金など、いろいろと考えられ、理事、会員の意見を聞いておりますが、今の補助金600万円、その保証や担保と具体的なことで責任をどう取るのかというと結論がでません。銀行の資金借入にも相談し検討していただきましたが、以前は補助金の内定書を担保に借入可能だったようですが、現在は諸事情で廃止、府県レベルで利息の補助制度があり、利払いの心配は少ないのですが、問題は毎月の均等払い、600万円なら毎月50万円+利息分を1年間で返済するのが原則、補助金の入金が年度終りの最終決算報告後、証認された4月に入金、毎月の支払いは売り上げや自己資金がないと無理、今の研究会では資金運営上利用できない制度です。交渉して入金後の一括返済が可能としても、次年度の資金もずぐ借り入れての事業になり、現状である限り、ずっと借りっぱなしで利払いを続けることになります。これを事業として独立し成立させるためには自己資金を蓄積し会の体力をつけるか、資本金、出資金を募り、事業で利益が出れば配当や利払いし、さらに残れば受けた補助金で支払われた対価から少しずつ貯め、自己資金として自由に使えるお金を補助金が入るまでの支払金としていけるよう事業の中で努力していかないと会としても事業者としても自立することは大変だと思います。

 では今まではどのように資金問題を処理してきたかといいますと、大量である会長及び会計が保証を含めて最終の責任をとる、したがって今までの運営上、一番重要で大切なことは、当たり前のことなのですが国の監査時に否認されない事業内容と支払いや収入を説明し納得してもらえる内容であることです。選定保存技術の保持団体の認定が受けられますと、今までの補助金+会費の事業で利益や自己資金を考えなくても良い研究会から販売益や自己資本の持てる団体として営業活動を含め、すくなくとも赤字にならない事業として補助金も含めた事業活動でないと会そのものが維持できなくなります。赤字が出ればだれが補填するの自己資本や自己資金を持たない会が自立するためには会員の善意やボランティアや持ち出しだけでは成立しなくなると思います。会として事業として努力は必要おですし、その分を含めて新しい補助金のあり方を交渉し、後継者が育ち、竹筬の復活を目指したいと思います。




(2016.4.15 下村輝 記)

第13回竹筬展は11月8日(火)〜12日(土)まで横浜のシルク博物館で実施します。
翌日の13日(日)は下村ねん糸のレクチャー、午前と午後の部を実施いたします。




 竹筬研究会も13年目、今年度は無理なのですが、29年度には国の選定保存技術の保持団体の認定を受けるため、3月末に担当の方に説明絵を受け、今年度から準備を始めます。第一の課題は資金、2003年〜2011年9月までは芸術文化振興基金助成事業の助成金+会員の会費、その後は国の国宝重要文化財等保存整備補助金600万円+会費で研修事業を実施してきました。前年度末の3月に本年度の計画書を出し、内定を受け、事業を実施、年度末の3月の結果報告書を提出し承認後、次年度の4月に入金。したがって当年の資金は、借入金、有志出資金、自己資金など、その資金を書く支払い後、4月の入金を持って返済は終わります。しかし補助金を受ける限り、次年度の資金もまた必要で借入金なら保証人と担保、利息や年約14%の延滞利子のリスクがあり、ずっと借りっぱなしで利息支払いが続きます。有志出資金の場合も監査時、会の事業内容を会計的に否認された時、支払い済みの資金は誰の保証で担保するのか、出資金も借入金同様、有利子、無利子は別にしても、ずっと借りっぱなし状況が続きます。これらを担保する責任は竹筬研究会、実務的には役員や会員なのでしょうが、補助金が今以下か以上なのか、認定も含めて今後のことなのですが、誰が担保し保証するのかの問題は変わりません。補助金があるから竹筬研究会の事業が成立していますが、資金0の会が始めるには解決すべき問題が多い制度でもあります。補助金は年度内に使い切り余剰金を出すことは出来ません。会員の得た研修費をボランティア精神で賛助を得て会費処理することは可能かもしれませんが本質ではなく、保持団体の認定後、他のプロ職人団体と同様の補助金および竹筬販売と修理で営業を続け、資金蓄積を考えていくことになると思います。竹筬製作販売の日本竹筬工業が14年前に解散せざるを得なかった状況はたとえ補助金ありでも、若者を育て竹筬製作販売し仕事として続けていくことは容易ではなく、資金、場所、会計や事務、竹材仕入や竹筬販売の流通など、問題は多々ですが、知恵を出し合い一つ一つ解決し、竹筬復活を実現したいと思います。皆様のご意見、ご助言、賛助、情報をよろしくお願いいたします。


(2016.4.15 下村輝 記)





 2003年に結成した竹筬研究会は13年目、2008年には第1回の「試作竹筬と織布展」、今年1月の沖縄での竹筬展で13回目、第14回は今年11月に横浜シルク博物館で計画しています。その間、久米島紬、宮古上布、小千谷縮、久米島紬、芭蕉布、個人では志村ふくみ氏と国が重要無形文化財に指定されている団体と保持者、日本工芸会の染織作家、一般の染織作家の試作竹筬を50人以上作製し、試織していただき、竹筬展で竹筬と研究会の現況を織布を通して報告、沖縄展では会員が新しい試みで製作した「波筬」「よろけ筬」を出展、試織要望があり試作に入りました。会員の技術的な面は研修でほぼクリアできつつあります。旧日本竹筬工業の代表で研究会の名誉会長で良き助言者・豊田亨さんが1月亡くなられました。唯一ご存命の豊田義雄さんも2年前より老人ホームでの生活、旧日本竹筬工業の職人さんにご助言いただく機会は0になりました。幸いにも研修いただいた技術は材料の竹材の部門以外はほぼ継承できていると思います。

 竹筬研究会は現在、国の国宝重要文化財等保存整備補助金で会を運営し活動していますが、来年度の目標として国の選定保存技術の団体認定へ向けて研修と活動をし、その第一歩目として3月の研修日に文化庁の担当者の方に岐阜に来ていただき、今までの補助金と認定を受けた後の事業活動とはどのような違いがあるのかお話しいただき、いよいよ竹筬復活に向けて心を新たにして、次なる一歩を踏み出そうと思います。皆様のご助言と賛助を、特に竹材に関する情報をよろしくお願いいたします。

 第14回竹筬展は11月8日(火)〜12日(土)まで横浜シルク博物館で、翌日13日(日)は下村ねん糸のレクチャーとワークショップを予定しております。



(2016.2.23 下村輝 記)





 11月に入り、今年の竹の伐採の季節になりました。今まで多くを切り出し期待していた岐阜の竹が会員の筬羽引きの3年間の結果が今一つという残念な結論になり、この竹材は練習と密度の粗い竹筬制作にしよういたします。

 今まで、岐阜、京都、奈良、福岡、静岡、愛知と試した中で一番結果の良かった奈良の竹材を今年も確保するため、11月末に奈良市の南、大和郡山市の山寺・東明寺に岐阜の竹切り職人・岡さんに同行を願い、会員の関と小倉と初参加の私の4人で岐阜より2トンのトラックで奈良へ出向きました。前日の雨で竹林はぬかるみ、急坂の道路の突き当たりの山寺で空荷ですと車がスリップする所で、NPO法人が整備伐採している竹林との思いでしたが、現状は放置林状態でした。以前にも岐阜の竹林を見に行きましたが、人の手が入らず竹材も利用されずの放置林でNPO法人が竹林の荒廃と侵食で伐採し、現地で処理し、土に帰るのを待てばよいのでしょうが、今回のお寺の竹は利用できないゴミの部分を現地処理することは出来ず産廃業者に処分依頼しなければならず、会員の労力に加え処分費とトラック運搬費、人件費がかかり高価な竹材になります。良い竹材はどこの竹が一番なのか試験も兼ねて研修を重ねていますので、竹材コストも今は無視して活動していますが、NPO法人がこの竹林を整備できない理由が分かります。今回伐採した竹は直径10cm前後を約40本、トラックに乗る長さに2つ切りして約80本、根に近い節間の短い部分と径の細い先の部分は産廃業者に費用をかけて処分してもらいました。80本の竹は岐阜の研修所にて、早速、節を落とした丸竹にして、割りを入れて保存、順次16mmに割り、ヘギ加工し、湯炊きをして、保存し、使用しようと思います。

 今回、竹林まで行き、伐採からヘギ竹の竹ベラまで、自分たちで経験してみて、今まで電話1本で竹ベラが確保できていましたが、近年はどの竹材店に依頼しても満足な竹ベラが出来てこなかった現実は加工職人さんの問題が一番とは思いますが、あの荒れた放置林より良質の竹林を切り出し、処理し、加工して500本を1束にして送り出すことはいかに今では困難であったか今回の竹の伐採で少しは理解できます。奈良の竹林は地下茎も未整備のため新しい竹は育成せず、来年の竹は望めず、会員が出向き、伐採から始めることは、今後は無理と考えます。合わせて別府の岩尾竹材店には、青竹、乾燥竹、焼き入れした竹の3種で加工依頼、佐藤さんは放置林からではありますが、竹筬用の竹ベラを、島根県益田市の須藤竹筬店にも竹ベラ加工を依頼いたしました。その他のルートでも竹材確保に力を入れたいと思います。



(2015.12.17 下村輝 記)









 第12回 試作竹筬と織布展 in沖縄


 2016年 1月16日(土)・17日(日)

 
 沖縄県立博物館・美術館 博物館実習室 にて
 
 沖縄県那覇市おもろまち3丁目1番1号

 代表tel.:098-941-8200
 
 16日:9:30〜18:00
 17日:9:30〜16:00

 入場無料





■今年度より試作竹筬の試織にご協力していただく沖縄の織物産地の皆様

・那覇伝統織物事業協同組合
・喜如嘉芭蕉布事業組合
・竹富町織物事業組合
・与那国町伝統織物協同組合
・沖縄県立首里高等学校 染織デザイン科
・宮古織物事業協同組合
・久米島紬事業協同組合
・知花花織事業協同組合
・石垣市織物事業協同組合

 



■展示内容

・筬ができるまでの工程の解説

・竹筬での試織作品

※竹筬に関するご相談をお受けいたします





■主催:日本竹筬技術保存研究会(竹筬研究会)


お問い合わせ:090-3868-2157(会長 下村)








 今年2月には竹工芸に力を入れている大分に再度竹材の調査に行き、日本の竹林と管理されている職人さんの状況と新しい竹材店との出会いがありました。その後、別府の竹の専門家、小谷さんと佐藤さんに岐阜の研修場に来ていただき、竹材の勉強と助言で会員一同、竹材の知識がより理解できるようになりました。その竹材を切り出す最適な季節11月、12月を迎え、別府と島根県益田市の竹材店に注文を出し、今年の竹材を確保し試験製作し竹材の良否と適正を判断したいと思います。加えて大和郡山の竹林へ会員が出向いて切り出し、今までで一番結果の良かった奈良県産の竹材を今年も確保したいと思います。ここ3年間、地元の竹切り職人さんに青丸竹で切り出してきただき、会員が節落しして竹ベラ加工までし、試作していた期待の岐阜産の竹材が筬羽用としては今一つという残念な結果で再度の竹材探しが研究会の課題として来年も続きます。その後の久留米絣技術保存会との交流では竹筬製作の要望と絵台種糸用筬の依頼があり、絵台用筬の唯一の会員・角浦さん製作の試作竹筬が納まり、試織での結果待ちです。今年度の目標でした個人染織家の方から産地の織り職人へ試作竹筬をお渡しして試織していただくことで結果が出てくれば、最終の確認目標である大島紬の産地の職人さんに試織していただき、結果を出して竹筬復活に繋げたいと思います。

 また、来年1月16日、17日の沖縄県立博物館での第12回「試作竹筬による織布展」に向けて試作竹筬を会員が奈良産の竹材を使用して製作いたしております。沖縄で2回目の竹筬展でもあり、竹筬を一番必要とされている方の多い染織産地でもあり、各組合が研修生育成に力を入れておられる沖縄の各織物組合に試作竹筬での試織をお願いしたところ、全組合で試織の協力をいただけることになり、今各組合ごとに要望される竹筬の詳細をご相談し、各産地の織物に一番適した竹筬を提供したいと思います。那覇伝統織物、宮古織物、喜如嘉芭蕉布、久米島紬、竹富町織物、知花花織、与那国伝統織物、読谷山花織、琉球絣、石垣市織物の各組合と首里高校の染織デザイン科に対して各3枚の竹筬を製作し提供することになります。1月の沖縄展には作品が間に合わないかもしれないのですが、来年11月頃の横浜シルク博物館の公募展「第24回全国染織作品展」の期間中に開催を予定している第13回「試作竹筬による織布展」には沖縄各地の織物作品を展示されることを願って、日々研修を重ね竹筬を製作しています。


(2015.10.21 下村輝 記)




 昭和51年に文化財保存技術保持団体に認定され、事務局は高知県いの町の全国手漉和紙用具製作技術保存会の会員さんが、先週、各地より4名京都へ来られ、和紙作りに必要な用具、簀(す)製作に必要な簀編用の生糸の編糸の製作相談でした。私の本業が生糸のねん糸業。約30年前にも東予手すき和紙振興会から同じ依頼を受け、当時全国唯一の編糸製作者、簀編の高知の有光弘範さん宅を訪ね、そのねん糸工程のお話と使用されてました高知の藤村製糸の生糸の相談を受け助言をいたしました。有光さんの後、岐阜県の方が製作、今回のお話ではその方もやめられ、岐阜県羽鳥市の簀編の方が唯一受け継がれているようですが、まだ十分安心という状況ではないようで、再度のお越しとご相談です。

 編糸の現物と撚糸機の資料を拝見、撚糸は張撚式でこの方式は撚糸業界においても一番早く無くなりつつあり、和楽器の弦の撚糸や京都では最後の一軒で後継者は0という現状です。竹筬製作にも、その組糸(編糸)は木綿ではありますが同じ方式での撚糸、次回は製作が困難になると思っています。次回は私流の方式で竹筬の編糸を撚糸することになると思っておりましたし、以前から個人レベルでの撚糸機の開発をして対処しなくてはいけないのではという思いで動いておりますので、今回のご相談は具体的な良い機会だと思います。

 和紙や染織品といった伝統的な産業における用具や道具は竹や糸の組み合わせで作るものが多く、その材料の竹や糸の確保はどの業界においても、職人さんの後継者0が多く、後継者育成も実施されていますが需要が縮小している業界では、経済活動としては困難な世界といえます。竹筬作りもそうなのですが、業界の違いを越えて共通で原材料の管理や加工をしてくれる職人さんや人材を探し育成する必要性をあらためて強く感じます。9月初めに再度関係者がお越しになり、共同で撚糸機の現物調査と問題点の改善で羽島市の編糸製作と簀編の職人さんのところと編糸用張撚機を保存している美濃市の美濃和紙の里会館を訪問することになりました。筬がなければ染織品がないのと同様、編糸と竹ヒゴがなければ簀はできず手漉和紙もないということで生糸の編糸撚糸に協力したいと思います。




(2015.08.21 下村輝 記)


 2015年度の総会が終わり、事業計画が動き始めました。技術研修会は22回、原則第1と第3土曜日13時〜17時頃まで、岐阜県瑞穂市生津外宮前町1-120の研修場で実施、見学大歓迎で研修の実体験ができます。


 今年度も国宝重要文化財等保存整備補助金の内定をいただき、「竹筬製作・修理」と「杼製作」の技術保存と継承を続けて活動したいと思います。具体的には

(1)道具の見直しと製作:初期の形をまねた正直台を含めた各道具は研修を重ねた結果、理にかない使いやすく機能的に進化させ、さらに機械化を含めて進めていきたいと思います。

(2)竹筬確保と加工:竹筬の今一番の問題点と課題で今年も九州を含む竹材産地の調査訪問を重ね、竹林を整備し、管理し、竹筬に適した竹財を切り出していただける職人さん、竹材店に出会えるよう行動したいと思います。

(3)織物産地での意見交換と竹筬調査:徳島県の太布や沖縄県の芭蕉布等の竹筬要望に対し技術的に応えることが可能になりました(竹材的な不安はあります)ので、今年は久留米絣を初めとして沖縄の各織物組合の研修生のための竹筬を順次提供していくために筬羽を作り始めております。

(4)竹筬製作と製作竹筬による試作:今年度の竹筬展は沖縄本当で計画、竹筬の要望の強い貴如嘉、宮古を初めとして那覇、久米島、竹富町、知花花織、与那国町、読谷村花織、琉球絣、石垣市の各織物組合に対して竹筬を提供し試織をお願いし竹筬展に作品出展していただきたいと思います。

(5)展示会「竹筬による織布展ー甦らせるぞ、竹筬ー」:沖縄を含む全国50名強の染織家の皆様の竹筬による織布を展示し竹筬と竹筬研究会の現況を報告いたしたいと思います。時期は1月または2月の予定です。


 新会員も1人加わり、新年度の一からの竹筬作りも始まりました。6月20日の研修には久留米絣の森山様、7月4日は高知の武虎・山岸様がお見えになります。会報「竹筬」9号ができました。ご希望の方はご連絡を。



(2015.06.22 下村輝 記)


お問い合わせは下村まで
090-3868-2157






 昨年、切り出し節落しした丸青竹を約3000本、乾燥と保存で研修所の2階に。次の16mm割りと3mm厚の剥ぎのために保管しています。節落し、竹割り、竹剥ぎを自分達でするようになり、筬羽作りの技術とは別に、竹素材と竹加工の現状調査の必要性を感じ、最後にクリアすべきは竹の諸問題ということになります。

 2月、10年前に訪れた別府へ、再度会員10名が大分県竹工芸訓練支援センターの小谷公人さんのご案内で、竹林、竹材加工所を訪問。最初は国東半島、みかん畑の山が放置され、育った竹林を目的にあった竹林に土壌改良も含めて整備され育て出荷されている大きな規模の竹材店としては日本で唯一といえる上野山貞男さんの竹林、筬羽で必要としている竹、4年前後の竹が一番需要の多い竹、それは4年間続けて整備し、初めて切り出荷でき、5年目にお金が入手、その状況を辛抱できてこそ、その後は竹林がお金を産む竹林になること、体験されている貴重な上野山さんのお話でした。人の管理していない荒れた竹林より良い竹材のみ必要量を確保して切り出すことなど、考えれば無理な話しだと思いました。個人レベルでの竹林整備から加工、作品制作のお話は佐藤尚康さんにお聞きできました。小谷さん、佐藤さんには、4月11日、12日の2日間、岐阜の研修場に来ていただき、竹材、竹材加工、筬羽引き、筬組みなどの研修内容をご覧いただき、原料面と加工面から意見交流し、ご助言いただき、次に繋がるお話ができました。

 次の訪問先、日出町の岩波竹材店では竹材乾燥のための苛性ソーダ液による表皮の油抜き作業と竹材加工そしていろいろな加工機械を拝見し、幸運にも廃業されたところの薄く削れる機械とお手持ちの幅取り機械を譲るというお話をいただき、後日その2台を車で引き取りに行くお約束ができ大分を後にいたしました。

 会員の内5名はさらに扇用の扇骨竹材店、島根県益田市の須藤竹材店を訪問、持参した岐阜の真竹を見ていただき意見交流、孟宗に近いとご意見いただき、反省も含めまた一歩前進と思います。扇骨は今はほとんど孟宗竹ですが真竹の需要も少しはあり、益田は雪があり寒く、竹は曲りがあるものの緻密度の高い竹は筬羽には適していると思いました。益田の竹林も整備はされていませんが、まだ伐り子はおられ、加工技術のすばらしさも含めて一度は竹材をお願いしたいと思います。

 今回のことは竹文化振興協会「竹の情報発表会」6月12日(金)午後2時〜4時15分リーガロイヤルホテル京都で「竹筬と竹材確保問題」というテーマで約30分程度お話しさせていただくことになりました。
お問い合わせは下村まで
090-3868-2157




(2015.04.22 下村輝 記)



竹文化振興協会
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/j-bamboo/jbs.html






 岐阜の竹切り職人・岡さんの節付きの長尺の丸青竹200本の節を落とし、38cmと43cmに定尺切りした昨年の丸竹は1ヶ所割りを入れて約3000本を研修所の2階に乾燥のことも考え、積み重ねて置いています。これを16mm幅に割り、約3mm厚に剥ぐ作業が次の仕事。丸竹の直径が平均9cmとして約17本の竹ベラ、3000x17=51000本。約5万本の竹ベラ作りが、まず会員の一番目の仕事になります。昨年までは約10名の会員が手作業で16mm幅に割り、3mm厚の剥ぎは山口県より導入した機械で対応。今年に入り16mm割りの機械の調整もほぼ終わり、原料段階の機械化はほぼ完了しました。丸竹にナタで一カ所割りを入れる作業も手作業だと大変です。16mm幅に印を付け、正確に割っていく作業も本当に大変です。今まではそれが電話1本で入手できていましたが、いざ自分たちで加工すると、割り、剥ぎと単純なのですが、自然素材を正確に処理する難しさを改めて実感、そこに今までの職人さんの技と忍耐力を感じます。荒れた竹林や放置林から良質の竹材だけを選び切り出す作業の大変さ、困難さを実感し加工作業をしています。

 良質で適切な竹材探しが研究会の今一番の課題で、今は昔に戻り、竹林整備から始めないと用途に合った適切な竹材入手は益々困難になりそうです。再度一から竹の勉強の必要性から、2月26日から別府へ会員10名と岡さんにも同行していただだき研修を実施いたします。2月の研修日より丸青竹の16mm幅での手割りが機械割りに、その割り竹を次の剥ぎ機で3mm厚に剥ぐことが可能になり、力も要りません。16mm幅に割る機械は丸竹をセットするのに少しコツが必要で、今一つの改良と調整が必要ですが、2種の機械で加工した竹ベラ原料は以前の九州の職人さんの加工が2/100だとすれば、今の機械は1/100の精度です。以前、日本竹筬工業で竹筬羽製造を唯一機械化されていた豊田義雄さんのお話と結果が一致いたします。

 竹林を育て、管理し、切り出し、機械加工し、最終チェックは職人技による人の判断、そのための技と目を持つための月2回の研修であり、自宅研修、技の習得だと思います。会員の誰もが加工できる機械化が研究会における私の今の仕事で、材料加工では何とかクリアできました。次の竹筬羽加工で義雄さんの機械化を目指し、扇骨加工の機械の調査と勉強を始めようと思います。別府の帰りに島根県の扇骨材料加工店へ寄ることになりました。


(2015.02.22 下村輝 記)


忍者ブログ [PR]
最新CM
[10/05 今村(トリイ)]
[10/02 今村(トリイ)]
[10/02 さあや]
[09/11 今村]
[08/05 八柳 良介]
プロフィール
HN:
竹筬研究会広報担当:今村(鳥居)
性別:
非公開
QRコード
ブログ内検索
アクセス解析
カウンター